台湾旅行の通信環境:ひと目でわかるまとめ
要点
- 日本国籍者はビザなしで最長90日間滞在でき、到着前7日以内(到着日を含む)にオンラインの入国登録表(TWAC)を提出します。
- 大手キャリアの24時間定額は、auが日本での事前予約で800円、ドコモの世界そのままギガとソフトバンクの海外あんしん定額が申込後に980円です。申込をしないと、1日最大2,980円の定額(ドコモの世界ギガし放題、ソフトバンクの海外パケットし放題)が適用される場合があります。ahamoやドコモ MAXのように、条件内なら追加料金なしで使えるプランもあります。
- 楽天モバイルは台湾でも月2GBまで無料で、超えると最大128kbpsに落ちます。
- 中華電信の旅行者向け4G SIMは5日間NT$300、7日間NT$500でデータ無制限です。
台湾の主な携帯電話会社は、中華電信(Chunghwa Telecom)、台湾大哥大(Taiwan Mobile)、遠傳電信(Far EasTone)です。中華電信は旅行者向けに4Gと5GのプリペイドSIMを販売しています。台湾の3Gは2024年6月30日に終了しており、VoLTE(4G回線での音声通話)に対応していない端末では、110・112・119などの緊急通報につながらない可能性があると交通部観光署は案内しています。古い端末を持っていく場合は、VoLTEに対応しているか出発前に確認してください。
各社の公式サイトで2026年10月に確認した料金をもとに、5日間使う場合の費用の目安をまとめました。
| 通信手段 | 費用(5日間目安) | 留意点 |
|---|---|---|
| ドコモ・au・ソフトバンク ローミング | 24時間¥800〜980の定額(5日間なら約¥4,000〜4,900) | 予約・申込が必要なプランあり(ahamoなどは条件内で追加料金なし) |
| 楽天モバイル | 無料(月2GBまで) | 超過後は最大128kbps(1GBあたり500円で追加可) |
| 台湾現地SIM(中華電信) | 5日間NT$300、7日間NT$500(4G、データ無制限) | 到着後に窓口で購入 |
| eSIM(事前設定) | プランにより異なる | 出発前設定、着陸後即利用 |
台湾旅行の基本情報:ビザ・入国登録表・通貨・空港

日本国籍者は、ビザなしで最長90日間台湾に滞在できます。必要なのは有効なパスポートと、確定済みの帰りの航空券(または船の切符)か、次の目的地への航空券と必要なビザです。台湾のビザ免除入国では通常6か月以上のパスポート残存期間が求められますが、日本国籍者は滞在予定期間分あれば入国できると台湾外交部領事事務局は定めています。
ビザや電子渡航許可は不要ですが、紙の入国カードは2025年10月1日からオンラインの入国登録表(TWAC)に切り替わりました。到着前7日以内(到着日を含む)に、内政部移民署の公式サイトで無料で提出します。交通部観光署も、入国前に入国登録表を記入するよう案内しています。ビザ免除と入国登録表の条件は2026年10月時点のものです。変わることがあるため、出発前に台湾外交部領事事務局と内政部移民署の公式サイトで最新の条件を確かめてください。
台湾の国際空港は、桃園、台北松山、台中、高雄の4つです。台北へは桃園国際空港(TPE)のほか、台北市松山区にある台北松山空港(TSA)に着く便もあります。
通貨は台湾ドル(NT$)です。円とのレートは日々変わるため、両替の前に最新の相場を確認してください。交通部観光署は、郊外や地方では両替がやや不便なので、出発前に台湾ドルを用意しておくよう勧めています。
台湾でのeSIMとは:仕組みと対応端末を整理する

eSIMとは、スマートフォンに内蔵されたデジタルSIM(物理カードなしで通信プロファイルを書き込める組み込みチップ)です。QRコードをスキャンするだけで開通でき、手順はシンプルです。SIMカードの差し替えは不要です。eSIMの仕組みは別のページで詳しく解説しています。
台湾で使う旅行用eSIMは、台湾の携帯電話会社の回線につながります。どの会社の回線を使うかはプランごとに違うため、購入前にプランページで対応ネットワークを確認してください。
iPhoneは、XS、XS Max、XR以降の機種がeSIMに対応しています。Google Pixelで物理SIMとeSIMを同時に使えるのはPixel 3a以降ですが、日本で購入したPixel 3aは2つのSIMを同時に使えません。ほかのAndroid端末は機種ごとに対応が分かれるため、eSIM対応機種の一覧で確認してください。デュアルSIM(2つの通信プロファイルを同時に保持する機能)に対応した機種なら、日本の番号を残しながら台湾のeSIMでデータ通信を行えます。
台湾の通信費を比較:キャリアローミング・楽天モバイル・現地SIM・eSIM
台湾旅行の通信費は、契約中のプランと滞在日数で大きく変わります。ドコモの「世界ギガし放題」とソフトバンクの「海外パケットし放題」(2026年12月以降に終了予定)は1日最大2,980円で、7日間毎日使うと最大で2万円を超えます。料金の仕組みの違いはeSIMと海外ローミングの比較で詳しく整理しています。
3大キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)の24時間定額は、auの「au海外放題」が日本国内での事前予約で800円(予約なしは1,200円)、ドコモの「世界そのままギガ」とソフトバンクの「海外あんしん定額」が980円です。世界そのままギガは、日本で契約しているデータ量を使います。ahamoとドコモ MAXは海外で使い始めてから15日まで(月ごとのデータ量の上限あり)、auの対象料金プランは毎月15日分まで、追加料金なしで台湾でもデータを使えます。出発前に各社の公式サイトで、契約中のプランの最新の料金と条件を見ておくと安心です。
楽天モバイルを使っているなら話が変わります。台湾は海外ローミングの対象で、月2GBまでは追加料金なしで使えます。ただし2GBを超えると最大128kbpsに制限されるため、地図アプリと翻訳ツール程度の軽い使い方向けです。1泊2日の超短期滞在でホテルWi-Fiが充実しているなら、楽天ユーザーは追加購入を見送っても構いません。4泊以上や動画・SNS利用が多い旅程では、専用プランを用意した方が快適です。
桃園国際空港の第1・第2ターミナルの到着ロビーには、台湾大哥大(Taiwan Mobile)や遠傳電信(Far EasTone)など主要な通信会社のカウンターがあります。中華電信の旅行者向け4G SIMは、5日間(120時間)NT$300、7日間(168時間)NT$500でデータ無制限です。5G版は5日間NT$600、7日間NT$800です。空港で買う場合は、到着後に窓口で手続きする時間を見込んでおきます。
準備のタイミングと空港での手間を比べると、次のようになります。
| 通信手段 | 設定タイミング | 空港待ち | 速度制限 |
|---|---|---|---|
| 3大キャリアローミング | プランにより予約・申込 | なし | プランによる |
| 楽天モバイル | 申込不要(出発前にmy 楽天モバイルの海外ローミング設定を確認、到着後にデータローミングをオン) | なし | 上限超過後あり |
| 桃園空港SIM | 到着後 | あり | なし(標準) |
| eSIM(事前購入) | 出発前 | ゼロ | プランによる |
長期滞在や大容量利用では、eSIMか現地SIMが費用と利便性のバランスが良い選択です。
台湾旅行向けeSIMの設定手順
台湾旅行向けeSIMの設定は、渡航前と台湾到着後の2段階に分けて進めます。手順を逆にすると、桃園国際空港(TPE)を出た後も接続できないまま移動する羽目になります。
以下の5ステップで、出発当日の空港作業をゼロにできます。
- eSIM対応を確認する:設定アプリの「モバイル通信」に「eSIMを追加」のメニューがあれば対応済みです(端末ごとの詳細は前述の対応一覧を参照してください)。
- 出発1〜3日前にプランを購入し、QRコードを取得する:受信メールかアプリ内にQRコードが届きます。スクリーンショットを保存しておくと、機内でも確認できます。
- Wi-Fi接続下でQRコードをスキャンし、プロファイルを追加する:「設定」→「モバイル通信」→「eSIMを追加」から読み取ります。iPhoneはeSIMの設定時にWi-Fiかインターネット共有への接続が必要なので、自宅のWi-Fi環境で事前に済ませると確実です。機種ごとの画面はeSIMの設定ガイドで確認できます。
- 台湾到着後、機内モードを解除する前にデータ通信の回線を台湾用eSIMに切り替える:最重要ポイントです。「設定」→「モバイル通信」→「モバイルデータ通信」で台湾用のeSIMを選びます。日本の回線もオンのままにすると、日本の回線にローミング料金がかかる場合があるとAppleは案内しています。
- デュアルSIM運用に設定する:日本番号をSMS・通話用に維持しつつ、台湾eSIMをデータ通信専用に指定します。銀行認証のSMSを日本番号で受け取りながら台湾のデータを使える構成は、海外旅行で使い勝手の良い設定です。
台湾旅行のeSIM選びで確認すべきポイント
「使い放題プランならデータ量を気にしなくていい」は誤解です。台湾旅行向けeSIMを購入する前に、データ量・有効期間・速度制限・テザリング可否の4点を確認してください。
特に見落としやすいのが速度制限の条件です。「使い放題」と表記されていても、多くのプランには公正利用制限(FUP、一定量を超えると通信速度を大幅に落とす約款上のルール)が設けられています。見た目は無制限でも、実態は異なります。購入前に事業者の約款で上限条件を確認してください。
データ量の目安は用途によって変わります。滞在3日以内でGoogleマップとLINEが主な用途なら1〜3GB程度で足り、動画視聴や複数アプリの同時使用が多ければ5GB以上が妥当です。有効期間は滞在日数より1〜2日長いプランを選ぶと、チェックアウト後の移動でも通信が途切れません。
テザリング(スマートフォンのデータを他の機器に共有する機能)は、非対応のプランも少なくありません。ノートPCやタブレットをつなぐ予定があれば、購入ページの仕様欄で「テザリング対応」の記載を事前に確認してください。
HelloRoamには台湾専用のプランはなく、台湾ではアジアeSIMを使います。データ量と有効期間はプランごとに違うので、ここまでの4点と日程を照らし合わせて選んでください。設定や接続で困ったときは、24時間いつでもサポートに問い合わせできます。
事前にこの4点を押さえておけば、現地でのデータ不足や速度低下に慌てる状況を防げます。
台湾でWi-Fiだけで過ごせるのは台北中心の短い旅程まで

台湾旅行でWi-Fiだけで通信を賄えるかどうか、答えは行動範囲で変わります。台北市内・2泊3日以内の旅程なら、Wi-Fi主体で乗り切れる可能性があります。それ以外のケースでは、モバイルデータが事実上必要です。
台北市内なら無料Wi-Fiも使えます。台北市は旅行者も使える無料の公衆無線LAN「Taipei Free」を用意しています。登録は不要で、「TPE-Free」につないで利用規約に同意すれば使えます。台湾全土では、政府(数位発展部)の無料Wi-Fi「iTaiwan」の公式サイトで、使えるスポットを地図で検索できます。市内の観光地を中心に回るなら、こうした無料Wi-Fiとホテルの回線でまかなえる日もあります。
台北市外に出ると、状況は一変します。
九份、日月潭、台南へ足を伸ばす日は、移動中にWi-Fiスポットを探す余裕はほとんどありません。バスの中で地図アプリを開く場面や、夜市で翻訳アプリを使う場面では、モバイルデータがあると確実です。Googleマップは地図をオフライン用に保存できますが、オフラインでは公共交通機関や徒歩のルートを表示できません。
出典
- Visa-Exempt Entry, Bureau of Consular Affairs, Ministry of Foreign Affairs, R.O.C. (Taiwan)boca.gov.tw
- TWAC Taiwan Arrival Card, National Immigration Agencytwac.immigration.gov.tw
- 出入国案内 - 台湾観光署jp.taiwan.net.tw
- 実用的な情報 - 台湾観光署jp.taiwan.net.tw
- 国際線 - 台湾観光署jp.taiwan.net.tw
- 台北松山空港(臺北國際航空站)tsa.gov.tw
- Pre-Paid Services - Chunghwa Telecomcht.com.tw
- 海外ローミング - 楽天モバイルnetwork.mobile.rakuten.co.jp
- au海外放題 - auau.com
- 世界そのままギガ - NTTドコモdocomo.ne.jp
- 世界ギガし放題 - NTTドコモdocomo.ne.jp
- ドコモ MAX・ドコモ ポイ活 MAXの海外データ通信 - NTTドコモdocomo.ne.jp
- 海外データ通信 - ahamoahamo.com
- 海外あんしん定額 - ソフトバンクsoftbank.jp
- 海外パケットし放題 - ソフトバンクsoftbank.jp
- 海外旅行中にiPhoneでeSIMを使う - Apple サポートsupport.apple.com
- Google Pixel でデュアル SIM を使用する方法 - Google Pixel ヘルプsupport.google.com
- Google マップでエリアをダウンロードしてオフラインでナビを使う - マップ ヘルプsupport.google.com
- iTaiwan無線上網服務(數位發展部)itaiwan.gov.tw


執筆者
佐藤 健太
佐藤ケンタはHelloRoamのトラベルライターで、日本を訪れる旅行者向けのトラベルテックとデータプランを取り上げています。大阪出身で、沖縄の熱帯ビーチから北海道のパウダースノーまで、日本全国を旅した経験があります。成田・羽田・関西空港でのオンライン接続方法や、初めての訪日客とリピーターに向けたデータプランの比較情報を提供。桜の季節や紅葉シーズンなど混雑する観光時期の接続情報も執筆しています。交通ICカード、レストラン予約、リアルタイム翻訳などのスマホ活用術も解説。日本のトラベルテックをわかりやすく伝えることを大切にしています。



